リングリーブ用圧着工具の使い方は覚えていますか?
この記事では下記のような人に向けて書いています。
こんな方におすすめ
- リングスリーブで圧着するまでの詳しい手順を知りたい。
- リングスリーブ用圧着ペンチの使い方を知りたい。
併せてリングスリーブを圧着する時に注意することや、よくある間違いも紹介していきますので、参考にしてみてください。
また、「リングスリーブの大きさと挿入電線本数を簡単に覚えるコツ」ではリングスリーブの電線挿入本数を簡単に覚えるやり方を紹介しているので、そちらもあわせて読むことでよりリングスリーブの理解が深まると思います。
リングスリーブを圧着するまでの手順
それでは圧着ペンチでリングスリーブを圧着する方法を手順を踏んで解説していきます。
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1ケーブルの外装被覆を剥ぐ
VVFストリッパーという専用の工具を使ってケーブルを剥いていきます。
ナイフやカッターでも皮を剥けないことはないですが、慣れていない人がすると電線に傷がついたり、上手く皮が剥けなかったりします。
VVFストリッパーの方が早くて確実に皮を剥けるので、今はこれを使うのが効率が良いので主流になっています。
VVFの外装はここで剥く
VVFの外装は圧着ペンチの持ち手の部分で外装を剥いていきます。
上の画像では右から「2.0×3」「2.0×2」「1.6×3」「1.6×2」となっています。
これはVVFの電線(芯線)本数のことで、「2.0×3」は2.0mmの電線が3本、「1.6×2」は1.6mmの電線が2本ということです。
このマークと合わせてケーブルの外装を剥いていきましょう。
ケーブルの外装を剥くと下図のようになります。
ここでよくある間違いが、VVFの電線本数と圧着ペンチの剥くところを間違えて外装を剥いてしまうということです。
例として電線は2.0mm×2なのに圧着ペンチの1.6×2の部分で外装を剥くということです。
これをやってしまうと電線に傷が入るし、最悪の場合は電線が折れてしまいます。
気をつけましょう。
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2電線(芯線)の被膜を剥く
VVFの外装が剥けたら、次は電線の被膜を剥いていきましょう。
被膜を剥くにはVVFストリッパーの先端の穴の空いている部分を使います。
左から「2.0」「1.6」「1.6」「1.6」です。
なぜ1.6の穴が3つもあるかというと、これは1.6の3芯の電線をまとめて皮を剥けるようになっているからです。
電線(芯線)の被覆を剥くと、下図のよう導線が見えます。
ここでも気を付けるべきことがあります。
それは2.0の電線を間違ってVVFストリッパーの1.6のところで被覆を剥いてしまうことです。
リングスリーブ用圧着ペンチの使い方
電線の被膜が剥けたら、次は圧着ペンチでリングスリーブを圧着します。
これはリングスリーブを圧着する専用の工具です。
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1ぎゅっと持ち手を握る
圧着ペンチの持ち手をぎゅっと握ってもらうと、カチカチっと音がして圧着ペンチがパカっと開きます。
普通のペンチのように外側に開こうとしても開かないので気をつけましょう。
また、一度閉じた場合は最後まで閉じないと開きません。
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2リングスリーブの装着
次は先端のダイスと呼ばれる部分にリングスリーブを装着させます。
リングスリーブを圧着する時は、圧着ペンチの適切な場所でしなければなりません。
画像では上から「特小」「小」「中」「大」となっています。
リングスリーブの種類と電線本数を確認して、適切な場所で圧着するようにしましょう。
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3リングスリーブに電線を通して圧着
圧着するときは電線の被覆を噛みこまないように注意しましょう。
また、ダイスの位置も、真ん中で圧着するようにしましょう。
上図のように少し余裕をもたせて、圧着ペンチをぎゅっと握って圧着します。
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4導線の長さを調節
電線(芯線)の被覆を長く剥いだ場合は、VVFストリッパーやペンチでカットします。
このあとは絶縁ビニルテープを巻き、絶縁処理して終了です。
まとめ
今回は電線の皮剥きと、リングスリーブの圧着の手順を紹介しました。
VVFストリッパーで被覆を剥く時は「2.0×3」「2.0×2」「1.6×3」「1.6×2」をいろんな種類があるので、適切な場所で皮を剥くようにしましょう。
圧着ペンチでリングスリーブを圧着するときも「特小」「小」「中」「大」と種類が分かれているので、リングスリーブと電線本数に合った場所で圧着するようにしましょう。