リングリーブのサイズ、挿入電線本数や適切なダイスを覚えていますか?
第2種電気工事士の筆記試験でリングスリーブの問題が出題されているので、取得した人は覚えたと思います。
しかし、今は電線の圧着には差込形コネクタを使用することが主流になっているので、使用頻度の少ないリングスリーブの知識はどうしても忘れてしまいますよね。
使われなくなったといっても、ボックスが狭い箇所や水気が多い箇所など、差込形電線コネクタが使えない場所ではリングスリーブは今でも活躍しています。
そこで本記事では、リングスリーブのサイズ、挿入必要本数や、適切なダイスを簡単に覚えるコツなどを紹介します。
この記事を読んで簡単に覚えましょう。
目次
リングスリーブの用途とサイズは?
リングスリーブとは電線と電線を接続する為の筒状の部材のことで、圧着スリーブとも呼ばれます。
サイズは大、中、小の3種類があり、電線の挿入本数によって、サイズを使い分けます。
電線の許容電流より気にする必要はありませんが、各リングスリーブの許容電流は中と大が30Aで小が20Aです。
また、リングスリーブは正しくは圧着スリーブの一種であり、終端重ね合わせ用「リングスリーブ(E形)」のことをいいます。
圧着スリーブ
直線突合せ用(B形)
直線重ね合わせ用(P形)
終端重ね合わせ用(E型)(リングスリーブ)
ダイスの種類
電線と電線をリングスリーブの中に通し、専用の圧着工具を用いて接続します。
圧着する時はダイスと呼ばれる部分で圧着します。
ダイスには 特小、小、中、大 の 4 種類があり、接続する電線サイズと本数によりダイスを使い分ける必要があります。
リングスリーブの挿入本数を覚えるコツ
リングスリーブの挿入電線の本数や種類を暗記で覚えていると、時間が経つにつれて忘れていってしまいます。
私は過去に現場で、リングスリーブに電線を何本入れたらいいか分からなくなってしまい、先輩達に注意されたことがあります。
仕事中に毎回メモやリングスリーブの箱を見て、挿入本数を確認するには効率が悪いですよね。
しかし、あるやり方を覚えてからは、そのような悩みは一切なくなりました。
電線の本数や種類は点数で覚える
そのやり方というのは、電線の本数を点数で覚えるということです。
具体的には下記のような感じです。
ポイント
・1.6mmの電線1本を1点として数える
・2.0mmの電線1本を2点と数える
それでは詳しく解説していきます。
小スリーブの場合
小スリーブは1.6mmの電線は4本まで、2.0mmの電線は2本まで挿入可能です。
つまり、1.6mmを1点と数えると、4点まで電線を挿入可能ということです。
2.0mmを2点と数えると、2+2は4なので、2本まで挿入することができるということです。
使用するダイスの種類は、1.6mmが2本で特小「◯」、4点までは「小」です。
例:2.0mmが1本と1.6mmが2本
2点+1点×2=4点 →「小」スリーブ
例:2.0mmが1本と1.6mmが1本
2点+1点=3点 →「小」スリーブ
中スリーブの場合
中スリーブは1.6mmの電線が5~6本、2.0mmの電線が3~4本まで挿入可能です。
つまり、電線の点数が5点以上になった場合、中スリーブを使うということです。
その際に使用するダイスの種類は、「中」です。
例:2.0mmが1本と1.6mmが5本
2点+1点×5=7点 →「中」スリーブ
例:2.0mmが1本と1.6mmが3本
2点+1点×3=5点 →「中」スリーブ
大スリーズは屋内の電気工事でほぼ使用することがないので省略しました。
まとめ:覚えるコツ
リングスリーブの電線挿入本数は点数で覚えるのがコツです。
実際の仕事でも使用しますし、電気工事士の試験でも出題されますので、ぜひ覚えましょう。
ポイント
・2.0mmは2点、1.6mmは1点と数える。
・合計点数が4点以下は「小」スリーブ
・合計点数が5点以上の場合は「中」スリーブ
・ダイスの種類は、2点の場合は特小の「◯」、4点は「小」、それ以外の5点以上は「中」を使用する。
参考になれば幸いです。