シマタケ(@shimatake_117)です。
あなたはシーケンス図のタイムチャート(タイミングチャート)を読めますか?
今回はそんな悩みを解決できる記事となっています。
私自身も最初は仕事でタイムチャートを読むことも書くことができず、苦手意識がありました。
しかし、今では普通に読めますし、書くこともできるようになりました。
そんな苦手だった私が「タイムチャートの見方」「基本回路のタイムチャート」をご紹介します。
この記事を読んでタイムチャートの見方に慣れましょう。
こんな方におすすめ
- タイムチャートについて知りたい方
- タイムチャートを読める、書けるようになりたい方
動画ではシンプルに説明しています。
目次
タイムチャートとは図で表したもの
シーケンス制御において、その動作を文章で表すのは非常に難しいです。
上記のように単純で少ない動作であれば文章で問題ありませんが、複雑になってくると文章だけでは分かりにくくなってきます。
そこで、文章ではなく図(チャート)によって動作内容を表します。
図(チャート)での表し方としてタイムチャートやフローチャートがあります。
タイムチャートとは横軸に時間をとり、縦軸に各機器がどのような動作していくかの状態を表したものを言います。
タイムチャートはタイミングチャートや動作チャートとも呼ばれており、カタログ等で機器の動作内容を把握するために読み取る必要があります。
そこで今回はタイムチャートについてご説明していきます。
タイムチャートの見方(読み方、書き方)
- 横軸が時間、縦軸が各機器の動作です。
- 各機器の動作状態は、「ON」「OFF」または「点灯」「消灯」などの2つの状態しかないため、これらを上下に分けて表します。
- 各機器は文字記号で表すこともあります。
- それぞれの機器が他の機器と関連した動作になる場合は破線の矢印を引きます。
- 破線を省略する場合もあります。
- リレーのコイルと接点は同じ動作になるため、リレーのコイルを省略される場合もあります。
BSやGLって何?と思われた方は「シーケンス図の電気図記号シンボルとは?よく使用する記号一覧」を読んでいただきますと、機器の文字記号について理解を深めることができます。
では、いくつかの基本回路を見ていきましょう。
ON/OFF回路のタイムチャート
ON/OFF回路は押しボタンスイッチを押している間だけ、動作する回路です。
上記回路では押しボタンスイッチBS1を押す→リレーのコイルが励磁R→リレーの接点R閉じる→緑ランプGL点灯となります。
基本中の基本であり、タイムチャートもシンプルです。
タイムチャートは押しボタンスイッチと各機器の状態は同じになります。
自己保持回路のタイムチャート
自己保持回路も基本回路のひとつであり、頻繁に回路に使用します。
こちらも押しボタンスイッチBS2を押すと、リレーが動作し、緑ランプが点灯します。
ただし、ON/OFF回路と異なりところがあります。
回路構成から分かるように、押しボタンスイッチBS2を離してもリレーによって保持されていため、緑ランプは点灯したままです。
緑ランプを消灯させるには押しボタンスイッチBS1を押す必要があります。
自己保持回路について動作については「初心者でも理解!電気屋が教える有接点リレーの基本(自己保持回路)」に詳しく書きましたので、理解を深めたい方はこちらもご覧ください。
タイマー回路
こちらのタイマー回路は自己保持回路にタイマーを追加した回路となります。
動作として、押しボタンスイッチBS2を押すと3秒後に緑ランプGLが点灯し、押しボタンスイッチBS1を押すと緑ランプGLが消灯します。
タイマーの接点部分は上記タイムチャートのように横矢印を書いて、遅延時間を記入します。
このように一定時間後に接点が動作するタイマーをオンディレイタイマーと言います。
インターロック回路(鎖錠回路)のタイムチャート
インターロック回路は日本語で鎖錠回路と呼びます。
他方の自己保持を阻止する回路です。
同時動作を避けるために用いられます。
上記の回路の場合、押しボタンスイッチBS2を押す→リレーR1がON→緑ランプGL点灯します。
この状態では押しボタンスイッチBS3を押してもリレーR1が動作しているため、リレーR2がONせずに赤ランプRLは点灯しません。
状態をリセットするには押しボタンスイッチBS1を押します。
ON・OFF回路やタイマー回路ではリレーのコイルと接点のタイムチャートを書きましたが、回路が複雑になってくると省略する場合もあります。
まとめ
シーケンス回路図やプログラミングを進めるために、今回紹介したタイムチャートやフロチャートを利用し、各制御機器の流れを分かりやすくすることが大切です。
簡単な回路やプログラミングであれば、いきなり始めても問題ありませんが、複雑になればなるほど、タイムチャートなどを書いてから進めた方が、効率が良くミスが少なくなります。
書くのが手間と感じるかもしれませんが、理解や検討の手助けになりますので書きましょう。