今回の動画は三菱GOTに関する動画、作画ソフトGT Designer3の操作編として、タッチパネルGOTに書き込まれているデータを読み出す、バックアップする方法を紹介していきます。
タッチパネルデータを読み出す機会は結構あります。
具体的には現場でのトラブル対応時や設備の仕様変更時に自分が画面データを持っていない時です。
Youtubeでは実際の画面を用いて実演しています。
動画版で確認したい方はご覧ください。
使用する機器について
使用する機器及び部材は三菱タッチパネルGOT GT2104-PMBDS、USBケーブルとデータを読み出すためのパソコンです。
今回の記事とは直接関係ありませんが、GOTとつながっているPLCはFX3S-20MでRS-422ケーブルで直接接続されています。
接続にはRS-422以外にも色々な種類があります。
こちらの記事で6種類紹介してますので、どのような接続方法があるか確認したい方はご覧ください。 続きを見る
設備の制御盤・操作盤に使用されているタッチパネル表示器とは?
データ読み出し方法
今回は「データを読み出す」と言ってますが、他のメーカーでの言い方や会話などでは「吸い上げる、アップロード、取り出す」などとも言われています。
本記事ではソフトに表記されている"読出す"で読んでいきます。
読出し手順
パソコンとタッチパネルを接続します。
パソコンとGOTを接続するには、USB、Ethernetなどがあります。
昔はRS-232を使うことがありましたが、いまはUSBかEthernerのどちらかだと思います。
今回は"USBケーブル"を使います。
まずはタッチパネル側にUSBケーブルのminiB-type側を接続します。
今回のようにサイズの小さいタッチパネルは裏側に接続口がありますが、大きいサイズは表面にあります。
つぎにパソコン側に接続します。
データを読み出するために、GT Designer3を立ち上げます。
プロジェクション選択画面が表示されますが、閉じます。
閉じないと、他の選択ができません。
つぎにメニューバーの「通信」→「GOTからの読出し」をクリックすると通信設定の画面が表示されます。
GOTへの接続方法はPLCとGOTを直接接続しているので、GOT直接を選定します。
もし、シーケンサ(PLC)を経由してGOTと通信する場合は「シーケンサ経由」を選択します。
つぎ、接続イメージのパソコン側I/FをUSBにします。
Ethernetの場合はEthernetにしてIPアドレスなどを設定します。
タイムアウトとリトライ回数を設定します。
私はいつもこの設定のままです。
OKボタンをクリックしたいところですが、通信テストボタンをクリックして、テストしてみましょう。
(やらないくても問題ありません。)
もし接続に失敗した場合はこのような表示があらわれます。
通信設定やケーブルが抜けていないかなど確認しましょう。
通信テストがうまくいったあとは、OKをクリックします。
するとGOTとの通信画面が表示されます。
GOT側を設定します。
読出しデータはプロジェクトデータを選択します。
プロジェクトデータ
画面データ、コメント、共通設定など作成した画面用のデータのことです。
他にも「パッケージデータ」「リソースデータ」などが選択できます。
パッケージデータ
プロジェクト、システムアプリケーション、通信ドライバーを1つのデータにまとめたもの。
リソースデータ
レシピファイル、アラームのログファイルなどGOT内で生成されたデータです。
詳細はGT Designer3 (GOT2000) 画面設計マニュアルをご覧ください。
読出しドライブはプロジェクトデータが保存されている場所を選択します。
何も設定していなければ、C:内蔵フラッシュメモリに格納されています。
パソコン側の設定はGT Designer3 そのままの設定です。
設定が終わりましたら、読出しボタンをクリックします。
読出すファイルにセキュリティ設定されている場合はパスワードを入力する必要があります。
パスワードが設定されていない場合は何も表示されません。
「はい」をクリックし、プロジェクトを読出します。
「OK」を押します。
すると、データが読出されます。
データの読出しが終わると、「終了しました」と表示されるのでOKを押します。
このあとは、データが読み出せているか確認して、データを保存します。
以上の操作が画面データの読出し(バックアップ)方法になります。
まとめ:GOT画面データの読出し
今回は読出し方法を実演にて紹介しました。
この読出し操作はデータの書込み、照合と併せて、仕事の中で必要になってきますので、ぜひ覚えて下さい。
参考になれば幸いです。