電気の知識

カウンタの種類と配線方法について紹介!【FA機器】

こんな方におすすめ

  • カウンタの種類について知りたい方
  • カウンタの配線方法について知りたい方

最近はタッチパネルが設置されている設備が多く、そのタッチパネル画面に生産数などを表示していますので、下画像のようなカウンタを見かける機会が減ってきています。

プリセットカウンタとトータルカウンタとはいえ、まだまだ使われている設備もありますので、今回はカウンタについて実物を用いて、種類と配線方法を紹介していきます。

シマタケ
一緒に勉強していきましょう!

↓YouTubeの動画でも紹介しています。

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カウンタとは

カウンタとは まず、カウンタとは製品の数や動作の回数、入力された信号を数え、表示する機器です。

オムロン、パナソニック、キーエンス、ジェイテテクとエレクトロニクス(旧:光洋電子工業)などから販売されています。

上画像は、オムロンのカウンタです。

オムロンのカウンタはリチウム電池内蔵で電源が無くても表示ができ、長寿命です。

カウンタに内蔵された電池

使用される箇所として、生産設備や工作機器の操作パネルや制御盤などに設置され、製品数や動作回数などをカウントし、数値を表示します。

カウンタの種類

カウンタの種類カウンタの種類として機器から信号を出力できるか、できないかによって、プリセットカウンタとトータルカウンタに分類されます。

下の画像では、2つカウンターがありますが、左側はパナソニック製のプリセットカウンタ、右側にあるのが、オムロンのトータルカウンタです。

プリセットカウンタとトータルカウンタ拡大

プリセットカウンタとは

プリセットカウンタとは、数えている数値がセットされた数値に達したときに出力信号が動作します。

出力信号を出すことができるので、制御にからめることができます。

例えば、ある数値に達したときに設備の動作を停止させる、表示灯を点灯させるなどと制御ができるようになります。

トータルカウンタとは

トータルカウンタとは、数えている数値を表示するのみで、出力のないカウンタのことをいいます。

用途として、生産数などの表示だけが必要な場合に使用します。

外観は同じように見えますが、カウンタに書かれている回路を比較してみますと、プリセットカウンタの方が接続する箇所が多いです。

カウンタの仕様について

カウンタの仕様例メーカーや型番によりますが、入力信号の種類により型番が変わります。

種類として「無電圧入力」「電圧入力」「フリー電圧入力」があります。

間違った仕様のカウンタを選定しないように注意です。

他にはバックライトがあるかないかなども選択できます。

取付方法

取付方法としては、盤面に四角い穴をあけて取り付ける埋め込み式がほとんどです。

カウンタの取付方法

カウンタの配線

では、実際に配線していきます。

使用する部材

今回は下記の機器を使用して配線したいと思います。

カウンタ配線部材紹介1

使用する機器など

・トータルカウンタ H7EC-NFV(フリー電圧入力)
・パワーサプライ S8VS-09024S
・押し釦スイッチ (緑)1a IEDC HW-CB10
・押し釦スイッチ(黒)1a1b 富士電機 AR30EOR
・ケーブル

オムロンのトータルカウンタ

カウンタ配線部材紹介2緑色の押しボタンと黒色の押しボタン
カウンタ配線部材紹介3 パワーサプライ
カウンタ配線部材紹介4

カウンタの配線について

カウンタ配線_端子について説明1今回使用するカウンタの配線箇所についてですが、入力信号はカウンタの端子1,2、リセットの信号はカウンタの端子3,4です。

入力信号はフリー電圧ですので、直流と交流のどちらでもいいのですが、今回は直流24Vにします。

リセットするために接続するカウンタの単端子3,4は無電圧入力です。

カウンタ配線_端子について説明2

 

配線図と仕様について

今回の配線でのボタンなどの役割ですが、パワーサプライからのDC24Vを緑色の押しボタンを通して、入力。

カウンタ配線_ボタンについて説明1

黒色の押しボンで数をリセットしてみます。

カウンタ配線_ボタンについて説明2

配線はこのような配線図で行っていきます。

カウンタ配線図黒色の押し釦スイッチは1a1bのタイプになりますが、使用するのは青い部分の1aになります。1bの赤色の部分は使いません。

カウンタの配線方法11スイッチについて詳しく知りたい方はこちら↓記事をご覧ください。

実演:配線方法

1.パワーサプライの+側と緑押しボタンを接続

カウンタの配線方法1カウンタの配線方法2修正

カウンタの配線方法32.緑押しボタンとカウンタの端子1を接続

カウンタの配線方法4
カウンタの配線方法5
カウンタの配線方法63.パワーサプライの-側とカウンタの端子2を接続

カウンタの配線方法7カウンタの配線方法8修正カウンタの配線方法94.黒押しボタンとカウンタの端子3と接続

カウンタの配線方法10カウンタの配線方法12カウンタの配線方法135.黒色の押しボタンの配線していない端子とカウンタの端子4と接続
カウンタの配線方法14カウンタの配線方法15カウンタの配線方法16

実演:動作確認

カウンタ動作確認1配線が終わりましたので、動作確認してみます。

カウンタ動作確認2緑ボタンを押しますと、カウンタの表示されている数値が上がっています。

カウンタ動作確認3カウンタ動作確認4黒ボタンでもリセットできますし、このリセットボタンを押してもリセットできます。

カウンタ動作確認5カウンタ動作確認6数値を0にします。

カウンタ動作確認7もう一度、緑ボタンを押して数値をカウントアップさせます。

カウンタ動作確認8カウンタ動作確認9黒ボタンを押して、数値をリセットします。

カウンタ動作確認10黒押しボタンを押すと、リセットされます。

カウンタ動作確認12カウンタ動作確認13

入力信号をDC24VからAC100Vに変更

つぎにフリー電圧入力ということで、入力を交流100Vに変更して、カウントしてみたいと思います。

カウンタ動作確認100V変更後1

カウンタ動作確認100V変更後2カウンタ動作確認100V変更後3このようにフリー電圧入力の仕様であるカウンターは電圧が直流、交流のどちらでも接続可能です。

まとめ:カウンタ

今回はFA機器に使用されるカウンタについて、その種類や配線方法について紹介しました。

カウンタは様々な設備で使用されており、タッチパネルが増えてもなお必要な場面があります。

カウンタの種類として、プリセットカウンタとトータルカウンタ、入力信号の種類も無電圧や直流であったり、直流と交流のどちらでも使用できるフリー電圧などがあったりしますので用途に応じた選定が必要です。

シマタケ
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

参考サイト、文献

オムロン カウンタ概要

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シマタケ

共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。多数の国家資格を取得。施設や工場で働く方々が勉強できる、様々な悩みを解決できるサイトを目指しています。雑記記事も時々書きます。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士取得。

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