電気の知識

フエニックスコンタクトのワイヤストリッパーWIREFOX2,5の使用方法

今回はケーブルの被覆を剥くための工具であるワイヤストリッパー(ケーブルストリッパー)について、フエニックス・コンタクト製のワイヤストリッパーWIREFOX 2.5の使用方法を説明したいと思います。

WIREFOX2.5
下画像の左側は私がよく使用するワイヤストリッパーで、右側は今回紹介するフエニックス・コンタクトのワイヤストリッパーです。

ワイヤストリッパー2つ

左側のワイヤストリッパーは電線(ケーブル)の太さによって、セットする位置を変えますが、右側のフエニックス・コンタクト製のワイヤストリッパーは穴が1つしかありません。

ワイヤストリッパー穴比較

シマタケ
どうやって使用するのか、紹介していきます!

動画版をYouTubeに投稿しています。動画が好きな方はこちらからどうぞ!

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WIREFOX 2.5の外観・仕様

WIREFOX2.5まずは外観と仕様から確認していきます。

剥くことのできる電線サイズ

どのサイズの電線の被覆を剥くことができるのか、ワイヤストリッパーはケーブルの導体太さによって被覆を剥ける範囲が決まっています。

WIREFOX2.5電線対応サイズ今回紹介しているWIREFOX 2,5の場合、絶縁被覆を剥けるケーブルの最小断面積が0.08m㎡で最大断面積は2.5m㎡となります。

AWGで表しますと、最小がAWG28最大でAWG12です。

AWGとは

American Wire Gaugeの略称。

電線の導体の太さを表し、番数が大きくなるほど、直径は小さくなる。

冒頭でお伝えした通り、私がよく使用しているワイヤストリッパーは下画像のように電線の太さによって、電線の通す位置を変更しています。

ワイヤストリッパーで電線を剥く1WIREFOX 2,5は0.08m㎡から2.5m㎡の電線でしたら、そのまま電線を挿入すればOKです。

WIREFOX2.5で電線を剥く1

また特徴して、同線径であれば、複数本同時にストリップできるとのことです。

3本同時被覆剥き

シマタケ
電線複数の被覆剥きは記事の後半で紹介したいと思います。

剥くことのできる長さ

リミットストップつぎにWIREFOX 2,5で剥く長さですが、最大15mmとなります。

剥く長さは緑色のリミットストップと呼ばれる部品を前後に動かして調整します。

WIREFOX2.5で電線を剥く_長さ調整

ストッパー使用しているかアンケートを実施

ワイヤストリッパーのアンケート内容ここで1つ、このような剥く長さを固定する部品ストッパー(ストリップゲージ)について、配線作業で使用しているか当チャンネルのコミュニティでアンケートを取らせていただきました。

2日間で約300人の方々から回答がありました。

シマタケ
ご協力してくださった方ありがとうございました。

結果は↓このようになりました!!

ワイヤストリッパーのアンケート結果使用している方が33%、使用していない方が67%、2/3が使用していないという回答結果でした。

シマタケ
私も使用していない時の方が多いですね。

一番使用したのが機械保全技能士の実技試験の練習の時です。

カッターが付属している

WIREFOX2.5カッター出る前もう1つの特徴として、今回紹介しているワイヤストリッパーにはカッターが付いており、電線を切断することができます。

切断容量はより線で6 m㎡までです。

WIREFOX2.5カッター出たあとハンドルを握ると、切断することができます。

WIREFOX2.5カッター使用2

WIREFOX2.5カッター使用3電線(ケーブル)の被覆を剥くときには電線を切断することが多く、ニッパーとセットで使用することがあります。

ワイヤストリッパーの使用前にカッター使用そのときは持ち替える必要があるのですが、このカッターを用いれば、ニッパーと持ち替える必要がないので楽ですね。

実演:ワイヤストリッパーの使用方法

WIREFOX2.5実演ここからは実際にWIREFOX 2.5を用いて、電線0.75sq㎡(平方ミリメートル)の絶縁被覆を剥いてみます。

今回は1本と3本同時の2パターン試してみます。

剥く長さは10mmとします。

実演1:1本の電線被覆を剥く

まずは1本から試してみます。

リミットストップを調整して剥く長さを10mmにします。

WIREFOX2.5実演1-1剥く長さが決まりましたら、電線の先端がリミットストップに当たるまで電線を挿入します。

WIREFOX2.5実演1-2リミットストップに電線の先端が当たりましたら、ハンドルを握ります。

WIREFOX2.5実演1-3すると、こんな感じで電線の被覆を剥くことができます。

電線のグリップ跡について

ここで1つ気になる箇所はありませんか?

WIREFOX2.5で剥いた電線のグリップ跡電線を抑えたグリップ圧により跡が残ります。

シマタケ
もう少し拡大してみます。

WIREFOX2.5で剥いた電線のグリップ跡拡大

このまま使用して問題ないか心配になるかもしれませんが、フエニックス・コンタクトの担当者の方からフエニックス・コンタクト製WIREFOXシリーズは規格DIN IEC 60352の要件を満たしており、問題ないと教えて頂きました。

私の知識不足で申し訳ございませんが、近年はJIS規格もIEC規格に整合されてきてはいるものの今回の跡について記載されているJIS規格を見つけることができませんでした。

結果として、DIN IEC 60352はJIS規格化されてなさそうですが、私が良く使用するワイヤストリッパーでもこのように跡がのこります。

他のワイヤストリッパーで剥いた電線のグリップ跡他のワイヤストリッパーで剥いた電線のグリップ跡2ですので、どのメーカーも同じように使用されていることから、問題はないと解釈できます。

実演2:3本同時に被覆を剥く

3本まとめて電線の被覆を剥いてみたいと思います。

WIREFOX2.5実演2-1同じように3本をリミットストップに当たるまで挿入し、ハンドルを握ります。

WIREFOX2.5実演2-2今回のワイヤストリッパーは小型ですので、ちょっと3本は厳しいかもしれません。

WIREFOX2.5実演2-3あぁ、1本の電線の被覆を剥くことできませんでした。

すいません。2本同時でもう一度被覆を剝きたいと思います。

WIREFOX2.5実演2-4WIREFOX2.5実演2-5電線サイズによりますが、一応このように複数まとめて電線を剥くことができます。

WIREFOX2.5実演2-7WIREFOX2.5実演2-8作業効率は良いかと思いますが、私は1本ずつの方がやりやすいと感じました。

まとめ:WIREFOX2,5

今回はフエニックス・コンタクト製ワイヤストリッパーのWIREFOX 2.5の使用方法について紹介しました。

ワイヤスストリッパーは配線作業において必須の工具ですので、購入を検討されている方の参考になればと幸いです。

また、もうひとつのワイヤストリッパーの使用方法の記事もありますので、ご興味のある方はこちらもご覧ください。

下にある記事の前半にワイヤストリッパーの使用方法が記載されています。

裸圧着端子用工具の使い方
裸端子用圧着工具(ペンチ)の正しい使い方とコツを詳しく説明

続きを見る

動画版はこちらです。

シマタケ
最後までお読み頂き、ありがとうございました。

参考サイト

フエニックス・コンタクト WIREFOX2,5

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共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。多数の国家資格を取得。施設や工場で働く方々が勉強できる、様々な悩みを解決できるサイトを目指しています。雑記記事も時々書きます。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士取得。

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