今回はケーブルの被覆を剥くための工具であるワイヤストリッパー(ケーブルストリッパー)について、フエニックス・コンタクト製のワイヤストリッパーWIREFOX 2.5の使用方法を説明したいと思います。
下画像の左側は私がよく使用するワイヤストリッパーで、右側は今回紹介するフエニックス・コンタクトのワイヤストリッパーです。
左側のワイヤストリッパーは電線(ケーブル)の太さによって、セットする位置を変えますが、右側のフエニックス・コンタクト製のワイヤストリッパーは穴が1つしかありません。
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目次
WIREFOX 2.5の外観・仕様
まずは外観と仕様から確認していきます。
剥くことのできる電線サイズ
どのサイズの電線の被覆を剥くことができるのか、ワイヤストリッパーはケーブルの導体太さによって被覆を剥ける範囲が決まっています。
今回紹介しているWIREFOX 2,5の場合、絶縁被覆を剥けるケーブルの最小断面積が0.08m㎡で最大断面積は2.5m㎡となります。
AWGで表しますと、最小がAWG28最大でAWG12です。
AWGとは
American Wire Gaugeの略称。
電線の導体の太さを表し、番数が大きくなるほど、直径は小さくなる。
冒頭でお伝えした通り、私がよく使用しているワイヤストリッパーは下画像のように電線の太さによって、電線の通す位置を変更しています。
WIREFOX 2,5は0.08m㎡から2.5m㎡の電線でしたら、そのまま電線を挿入すればOKです。
また特徴して、同線径であれば、複数本同時にストリップできるとのことです。
剥くことのできる長さ
つぎにWIREFOX 2,5で剥く長さですが、最大15mmとなります。
剥く長さは緑色のリミットストップと呼ばれる部品を前後に動かして調整します。
ストッパー使用しているかアンケートを実施
ここで1つ、このような剥く長さを固定する部品ストッパー(ストリップゲージ)について、配線作業で使用しているか当チャンネルのコミュニティでアンケートを取らせていただきました。
2日間で約300人の方々から回答がありました。
結果は↓このようになりました!!
使用している方が33%、使用していない方が67%、2/3が使用していないという回答結果でした。
一番使用したのが機械保全技能士の実技試験の練習の時です。
カッターが付属している
もう1つの特徴として、今回紹介しているワイヤストリッパーにはカッターが付いており、電線を切断することができます。
切断容量はより線で6 m㎡までです。
ハンドルを握ると、切断することができます。
電線(ケーブル)の被覆を剥くときには電線を切断することが多く、ニッパーとセットで使用することがあります。
そのときは持ち替える必要があるのですが、このカッターを用いれば、ニッパーと持ち替える必要がないので楽ですね。
実演:ワイヤストリッパーの使用方法
ここからは実際にWIREFOX 2.5を用いて、電線0.75sq㎡(平方ミリメートル)の絶縁被覆を剥いてみます。
今回は1本と3本同時の2パターン試してみます。
剥く長さは10mmとします。
実演1:1本の電線被覆を剥く
まずは1本から試してみます。
リミットストップを調整して剥く長さを10mmにします。
剥く長さが決まりましたら、電線の先端がリミットストップに当たるまで電線を挿入します。
リミットストップに電線の先端が当たりましたら、ハンドルを握ります。
すると、こんな感じで電線の被覆を剥くことができます。
電線のグリップ跡について
ここで1つ気になる箇所はありませんか?
電線を抑えたグリップ圧により跡が残ります。
このまま使用して問題ないか心配になるかもしれませんが、フエニックス・コンタクトの担当者の方からフエニックス・コンタクト製WIREFOXシリーズは規格DIN IEC 60352の要件を満たしており、問題ないと教えて頂きました。
私の知識不足で申し訳ございませんが、近年はJIS規格もIEC規格に整合されてきてはいるものの今回の跡について記載されているJIS規格を見つけることができませんでした。
結果として、DIN IEC 60352はJIS規格化されてなさそうですが、私が良く使用するワイヤストリッパーでもこのように跡がのこります。
ですので、どのメーカーも同じように使用されていることから、問題はないと解釈できます。
実演2:3本同時に被覆を剥く
3本まとめて電線の被覆を剥いてみたいと思います。
同じように3本をリミットストップに当たるまで挿入し、ハンドルを握ります。
今回のワイヤストリッパーは小型ですので、ちょっと3本は厳しいかもしれません。
あぁ、1本の電線の被覆を剥くことできませんでした。
すいません。2本同時でもう一度被覆を剝きたいと思います。
電線サイズによりますが、一応このように複数まとめて電線を剥くことができます。
作業効率は良いかと思いますが、私は1本ずつの方がやりやすいと感じました。
まとめ:WIREFOX2,5
今回はフエニックス・コンタクト製ワイヤストリッパーのWIREFOX 2.5の使用方法について紹介しました。
ワイヤスストリッパーは配線作業において必須の工具ですので、購入を検討されている方の参考になればと幸いです。
また、もうひとつのワイヤストリッパーの使用方法の記事もありますので、ご興味のある方はこちらもご覧ください。
下にある記事の前半にワイヤストリッパーの使用方法が記載されています。
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