こんな方におすすめ
- タイマーリレーの種類について知りたい方
- アナログタイマーとデジタルタイマーの違いを知りたい方
- 週間や年間タイムスイッチについて知りたい方
今回の記事ではタイマーの種類について紹介していきます。
タイマーの種類として、「アナログタイマー」と「デジタルタイマー」、「タイムスイッチ」について紹介していきたいと思います。
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目次
タイマーリレーとは
タイマーリレーとは、あらかじめ設定した時間が経過してから接点をオンオフする制御機器です。
一般的なリレーはコイルの電圧が印加されると、すぐに接点が動作しますが、タイマーリレーは設定した時間を経過してから接点が動作します。
タイマー、限時リレー、限時継電器とも呼ばれています。
上の画像をご覧ください。
タイマーリレーの横にセレクタスイッチと表示灯があります。
セレクタスイッチをONにすることで、タイマーリレーの動作させ、設定時間経過後に表示灯が点灯するという配線になっています。
実際にタイマーリレーのコイルに電圧を加えてみます。
セレクタスイッチをONにします。
タイマーリレーが表示灯が緑色(PW)になり、タイマーが動作し始めました。
設定した時間になると、タイマーリレーのオレンジ色の表示灯(UP)が点灯し、表示灯が点灯しました。
タイマー、タイマどっちが正しい?
タイマー、タイマ 伸ばし棒、長音符(ちょおんぷ)を語尾につけるかつけないか、どちらで呼んでも大丈夫です。
本記事では長音府をつけて書いていきます。
伸ばし棒、長音府について、少し詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
タイマーリレーですが、種類として、アナログとデジタルがあります。
タイマリレーの用途
最近はPLCやTPを用いて制御されていることが多いので、使用頻度は減ってきていますが、ポンプ、ヒーターなどの運転時間、プレス機のプレス時間、照明の点灯時間などに利用されています。
アナログタイマー
まず、アナログタイマーはこちらの3つです。
こちらにあるのはオムロンのH3Yが2つとH3YNが1つです。
まず左側の2つのH3Yは時間固定タイプです。
今回は2種類ありまして、左側が秒、右側が分で設定できるタイマーリレーです。
もう1つのH3YNはマルチタイプで側面あるディップスイッチを変更することで、色々な時間レンジに設定することができます。また動作モードも4つ設定することができます。
アナログタイマーの外観
では、アナログのタイマリレーの外観を確認していきます。
アナログタイマーはこのダイヤルを回して時間を設定します。
型式によって、先ほど紹介したように設定できる時間範囲が決まっていたり、下画像のH3YNのように時間レンジを切り替えたりすることができるタイマーリレーがあります。
また、設備ではリレーのようにソケットに差し込んで使用するタイプがよく使用されています。
一般的なリレーと同じように、タイマーを動作させるための電圧はメーカーや型式によりますが、DC24V、AC100V、200Vなどがあります。
つぎにタイマリレーの動作表示について確認してみたいと思います。
タイマーリレーが動作・通電中は緑色に点灯します。
タイマーリレーが出力中はオレンジ色に点灯します。
デジタルタイマーと異なり、経過時間を確認することはできませんので、表示灯で判断する必要があります。
そんなアナログタイマーの特徴は以下になります。
長所
・すばやく簡単に調節できる。
・デジタルタイマーより価格が安い。
短所
・作業者による設定誤差が発生しやすい。
・設定時間が分かりにくい。
などが挙げられます。
用途
用途として、ほんの一例になりますが、ポンプやファンの運転時間を制御するときに使用されています。
デジタルタイマー
上画像のデジタルタイマーはオムロンのH5CXです。
電源を入れてみます。
このようにキーを操作し、数字を選択し、時間を設定します。
今回は6秒に設定してみます。
もし、時間の範囲を変更したい場合は側面にあるディップスイッチを変更します。
ディップスイッチの内容についてはこちらに書かれています。
電源を入れましたので、信号を入れ、タイマーのカウントを開始してみます。
今回はセレクタスイッチをONでタイマー動作開始する配線になっています。
では、セレクタスイッチをONにしてみます。
アナログのタイマーと異なり、上画像のように経過時間が分かります。
設定した時間になりますと、出力がONします。
今回のタイマーではOUT表示が点灯していることで出力中であることが確認できます。
そんなデジタルタイマーの特徴として、
長所
・視覚的に見やすく、設定誤差が発生しにくい。
・設定時間と経過時間ともに具体的な数値として表示、確認できる。
短所
・アナログタイマーと比較した場合になりますが、金額が高い。
・時間設定の操作に慣れる必要があります。
タイムスイッチ
タイムスイッチとは、設定した時刻、時間に自動的に負荷をON/OFFする機器です。
タイマースイッチとも呼ばれることがあります。
盤の表面や盤内に設置されています。
図面記号は「TS」で表されます。
種類として、動作周期の違いにより、24時間式、週間式、年間式、ソーラー式などがあります。
下画像のタイムスイッチは古い機種になりますが、オムロンの年間式タイムスイッチH4BYとパナソニックのソーラー式タイムスイッチTB251101Kです。
タイムスイッチの種類
タイムスイッチの種類について少し説明していきます。
24時間式タイムスイッチ
24時間のタイムスイッチは、毎日同じ動作をするタイムスイッチ。
デイリータイムスイッチと呼ばれています。
週間式タイムスイッチ
週間のタイムスイッチ は、週間の動作設定を行うタイムスイッチです。
ウイークリータイムスイッチ、ウィークリータイマーなどと呼ばれています。
例えば、週間タイマーは土日は休みで、平日に設備のヒーターを就業前に入れておきたいときなどに使用します。
年間式タイムスイッチ
年間のタイムスイッチは、一年を通して動作設定ができるタイムスイッチです。
少し操作してみたいと思います。
上画面は年間の設定になり、今は1月1日の設定を確認、変更することができます。
確認ボタンを押すと、他の日程も同様に確認、変更できます。
また、週間スケジュールも設定することができます。
ソーラー式タイムスイッチ
ソーラー式タイムスイッチは、動作時刻を設定する一般的なタイムスイッチとは異なり、日入、日出の時刻があらかじめ記憶されており、記憶されている時刻に合わせて負荷を自動的にON・OFFする機器です。
看板や屋外照明のように、夕方から点灯し、朝方に消灯させる負荷に適しています。
下画像のソーラー式タイムスイッチをご覧ください。
このタイムスイッチは地区6と表示されており、中部地区の日入り、日の出に合わせた設定となっています。
まとめ
今回は、アナログタイマー、デジタルタイマー、タイムスイッチなどのタイマーの種類に焦点を当て、それぞれの特徴を紹介しました。
メモ
・アナログタイマーは手動で設定することができ、特にシンプルな時間制御に適しています。
・デジタルタイマーは精度が高く、少し複雑なタイミングを制御したいときに向いています。
・タイムスイッチは、周期的なスケジュールに従って負荷を制御するのに向いています。
ただし、近年、PLCによる制御が広く普及しており、PLCを使用している設備では、タイマーリレーが使用されずにPLCで完全に置き換えられる場合があります。
しかし、PLCを使用しない制御・回路では、タイマーリレーが必要となることがあります。
制御回路を構築する際には、どのような制御を行いたいか、用途に合わせて最適なタイマーを選択することが重要です。用途に合わせて最適なタイマーを選んでみてください。
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有接点タイマリレーのオンディレイとオフディレイ動作と配線方法
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参考文献・サイト