電気の知識

【実演】PLCの出力ユニットを使用したターミナルリレーの配線方法(後編)

こんな方におすすめ

  • ターミナルリレーの配線方法が知りたい方
  • PLCを使用したターミナルリレーの配線方法が知りたい方

今回の記事では、ターミナルリレーについての記事(後編)として、PLCを使用したターミナルリレーの配線方法を紹介していきます。

まだ前編をお読みでない方は先に「ターミナルリレーって何?役割と配線方法を実演にて説明!」を読んで頂けると理解が深まると思います。

YouTubeでは前編と併せて、1つの動画で3つの実演を交えて紹介しています。

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実演3:PLCを使用したターミナルリレーの配線例

ターミナルリレー配線3

3つめはPLCの出力でターミナルリレーの各リレー4つをオンオフさせて、それぞれのDC24V仕様の表示灯(ランプ)を点灯、消灯させてみたいと思います。

ターミナルリレー配線3-1

点灯、消灯させる表示灯は赤、黄、緑、乳白色を使用したいと思います。

注意ポイント

・出力ユニット以外のPLCの電源ユニットやパワーサプライの配線はあらか接続済みですので、これらの配線方法は割愛します。

・マークチューブは他の配線で使用したものですので、文字の向きは統一しておりません。

回路図は以下になります。

ターミナルリレー配線3-0

使用機器

機器名 メーカー 型式
遮断器 三菱電機 NF30-FA 5A
PLC 三菱電機 Q61P、Q03CPUDE、QY60Pなど
パワーサプライ オムロン S8VS-09024S
ターミナルリレー オムロン G6D-F4B DC24V
表示灯(赤) 富士電機 DR22D0L-E4R DC24V
表示灯(黄) 富士電機 DR22D0L-E4Y DC24V
表示灯(緑) 富士電機 DR22D0L-E4G DC24V
表示灯(白) 富士電機 DR22D0L-E4W DC24V

実演3

PLCの出力Y10で赤色、Y11で黄色、Y12で緑色、Y13で乳白色を点灯、消灯したいと思います。

今回は三菱電機のPLC Qシリーズを使用します。

ターミナルリレー配線3-1

出力ユニットはQY40Pです。

ターミナルリレー配線3-3

出力ユニット端子17にDC24Vの+、端子18 DC24V –(0V)を接続します。

ターミナルリレー配線3-4

ターミナルリレー配線3-5

PLC出力端子1の Y10とリレー端子の1、

PLC出力端子2のY11とリレー端子2、

PLC出力端子3のY12とリレー端子3、

PLC出力端子4のY13とリレー端子4を接続します。

ターミナルリレー配線3-6

PLCの出力ユニットの配線。

QY40Pの場合、Y11とY13が下段の端子台ですので、先に配線します。

ターミナルリレー配線3-6.5

ターミナルリレー配線3-7

PLCの出力ユニットからの配線が終わりましたら、ターミナルリレーの端子に接続していきます。

ターミナルリレー配線3-8

4本接続すると、下画像のようになります。

ターミナルリレー配線3-9

ターミナルリレー端子5,6,7,8へDC24V +を接続します。

ターミナルリレー配線3-10

このときに4つの端子へそれぞれ1本、計4本配線しても良いですが、配線の本数が増えて大変です。

下画像内の左側の画像は渡り配線で24Vを接続したときのイメージです。

ターミナルリレー配線3-114

こんな時は下画像のようなショートバーを使用すると配線工数が減り、作業が楽になります。

ターミナルリレー配線3-12

シマタケ
ショートバーを使用すると見栄えもスッキリで楽ですね。

ターミナルリレー配線3-13

ターミナルリレー配線3-14

つぎは表示灯を点灯・消灯させるための接点を配線していきます。

左側の24Vから接続すると、端子台が上の段にありますので、下の段を配線するときに外す必要がありますので、下段の端子「13」「14」「15」「16」から先に接続します。

ターミナルリレー配線3-15

端子13と赤色の表示灯、端子14と黄色の表示灯、端子15と緑色の表示灯、端子16と乳白色の表示灯を接続します。

ターミナルリレー配線3-16

まずはCR1(端子13)と赤色の表示灯から

ターミナルリレー配線3-17

ターミナルリレー配線3-18

CR2(端子14)と黄色の表示灯

ターミナルリレー配線3-20

ターミナルリレー配線3-21ターミナルリレー配線1-19

CR3(端子15)と緑色の表示灯

ターミナルリレー配線3-22

ターミナルリレー配線3-23

CR4(端子16)と乳白色の表示灯

ターミナルリレー配線3-24

ターミナルリレー配線3-25

ターミナルリレー端子9、10、11、12にDC24V+を接続します。

ターミナルリレー配線3-26

こちらもショートバーを使用したいと思います。

使用することで1本の配線でOKです。

ターミナルリレー配線3-27

今回、24V(+)は先ほどパワーサプライから配線したターミナルリレーの上側の24Vからもらいますが、パワーサプライやPLCの出力ユニットからでも大丈夫です。

ターミナルリレー配線3-28

ターミナルリレー配線3-29

つぎに赤色の表示灯の配線していない端子にDC24Vの-を接続します。

同じように黄色、緑色、乳白色も接続します。

ターミナルリレー配線3-30

赤色の表示灯から順に0Vを渡らせていきます。

ターミナルリレー配線3-31

気をつけることとして、図のように端子への配線は2本までです。

ターミナルリレー配線3-32

ターミナルリレー配線3-33

表示灯4つに配線を接続しましたら、配線作業は終了です。

ターミナルリレー配線3-34

配線が終わりましたら、出力ユニットをベースユニットに差し込んで動作確認していきます。

ターミナルリレー配線3-35

動作確認

では、ここからは動作確認してみます。

ターミナルリレー配線3動作確認1

今回はPLCにパソコンをUSBケーブルで接続して、開発ツールソフト「GX Works2」から強制的に出力YをON、OFFしてみます。

ソフトが立ち上がりましたら、「オンライン」⇒「モニタ」⇒「デバイス/バッファメモリ一括モニタ」⇒「Y0」を選択

ターミナルリレー配線3動作確認2

ターミナルリレー配線3動作確認3

注意ポイント

今回の記事では、GX Works2の詳細な使用方法については割愛します。

まずは赤色(Y10)の表示灯を点灯、消灯します。

ターミナルリレー配線3動作確認4

Y10強制ON(Y10の部分でSHIFT+ENTER)

上画像を確認しますと、赤色が点灯しています。

点灯しているか分かりにくいので。撮影中の照明をOFFにします。

ターミナルリレー配線3動作確認5

シマタケ
これで表示灯が点灯しているか、先ほどより分かりやすくなると思います。

Y10を強制的にオン

配線が正しければ赤色の表示灯が点灯します。

ターミナルリレー配線3動作確認6修正

 

ターミナルリレー配線3動作確認8

Y11を強制的にオン

ターミナルリレー配線3動作確認7

オフ

ターミナルリレー配線3動作確認8

Y12を強制的にオン

ターミナルリレー配線3動作確認9

ターミナルリレー配線3動作確認8

Y13を強制的にオン

乳白色の表示灯が点灯します。

ターミナルリレー配線3動作確認10

ターミナルリレー配線3動作確認8

Y10からY13全部ONしてみます。

ターミナルリレー配線3動作確認11jpg

つぎは赤色と緑色を消灯してみます。

ターミナルリレー配線3動作確認12jpg

緑色と乳白色をオンしてみます。

ターミナルリレー配線3動作確認14jpg

このようにPLCの出力で4つのリレー、それぞれ制御することができます。

まとめ:PLCを使用したターミナルリレーの配線

配線が乱雑になりましたが、PLCで制御する場合の配線例を紹介しました。

今回の例では表示灯のオンオフ制御する事例でしたが、PLCの出力でターミナルリレーを制御する時の例として、以下の用途で使用されることがあります。

メモ

・他の設備との運転、停止などといった信号のやりとり

・PLCと電磁弁等の負荷を繋ぐ中継用リレー

使用される時は、省配線の関係から共通の配線部分にショートバーを使用されることをオススメします。

ターミナルリレーについての前編記事もありますので、まだ見たことない人はぜひ読んでみ下さい!

ターミナルリレーって何?役割と配線方法を実演にて説明!

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参考サイト・文献

オムロン

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シマタケ

共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。多数の国家資格を取得。施設や工場で働く方々が勉強できる、様々な悩みを解決できるサイトを目指しています。雑記記事も時々書きます。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士取得。

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