機械・設備の知識

設備で使用されるモーターの種類について、特徴と使用用途を紹介!

こんな方におすすめ

  • 工場等で使用されているモーターの種類について知りたい方
  • 各モーターの特徴について知りたい方

動力の種類として、電気式、油圧式、空圧式がありますが、工場にある設備では主な動力として電気式のモーターが使用されており、モーターに関する知識は電気屋、機械屋の両方にとって必要不可欠な知識となります。

今回の記事では「モーターとは」「モーターの種類」などの概要について紹介していきます。

一緒に勉強していきましょう。

注意ポイント

今回の記事ではモーター=電気式モーター(電動機)とします。

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モーターとは

モーターとはモーターは電動機とも呼ばれ、電気エネルギーを機械エネルギーに変換し、動力を得る機械です。

モーターを回転させる方法として、"直接電力を供給する方法"と"インバータやアンプ、ドライバーと言った機器を通して電力を供給する方法"があります。

単純にモーターを回転させたい場合は直接電力を供給し、モーターの回転速度や回転方向を制御したい場合は、インバータやアンプ、ドライバーを通して電力を供給します。

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注意点として、直接電力を供給すると言ってもモーターに直に配線するわけではありません。
運転停止を制御したいため、スイッチやリレー、電気接触器などは接続します。

また、電力を供給するだけでは軸が回転するだけですので、プーリーやスプロケットなどを用いて負荷を取り付けます。

モーターの種類

モーターの種類モーターの種類は多く、使用方法も様々です。

よく使用されているモーターとして、DCモーター、ACモーター、ステッピングモーター、サーボモーターです。

電源による区別など、色々な項目で分類することができますが、今回は「直流モーター」「交流モーター」「サーボ機構」で分類します。

サーボ機構とは

・位置や速度を任意に制御できる機構
・サーボモーターを使用しなくても位置や速度を任意に制御できる場合はサーボ機構と言える。

各モーターの特徴

各モーターの特徴を説明していきます。

DCモーター(直流モーター)

直流モーター分類DCモーターは直流電源で回転するモーターです。

構造としてはブラシと整流子がある「ブラシモーター」とブラシと整流子がない「ブラシレスモーター」があります。

DCモーターと言うと、ブラシ付きのブラシモーターを差すことが多いです。

ブラシ

回転する整流子と接触し電流を流すことで、磁界を発生させ、モーターを回転させる部品

整流子


ブラシから給電される電流を切り替えて回転子(ロータ)を回転させる部品

ブラシモーター(DCモーター)

ブラシを用いて電流を切り替えるモーターです。

ブラシ付きモーター、DCモーターとも呼ばれています。

特徴

・電池などをつなぐだけで動く。
・ブラシが摩耗する。
・寿命が短い。
・小型

使用用途

・ミニ四駆のモーター
・電動歯ブラシ
・電動カミソリ
など

ブラシレスモーター

DCモーターから整流子とブラシをなくしたモーターで機械的接点がありません。

整流子とブラシをなくした替わりにアンプ(ドライバー)が必要になります。

特徴

・騒音、ノイズが発生しにくいモーター。
・長寿命で小型
・高回転の速度制御に優れている。

使用用途

・エアコン
・食洗器
・扇風機
など

ACモーター(交流モーター)

交流モーター分類ACモーターは交流電源で回転するモーターです。

種類として「誘導モーター」、「同期モーター」、「整流子モーター」に分類されます。

誘導モーターはインダクションモーター、同期モーターはシンクロナスモーターとも呼ばれています。

この記事では誘導モーターと同期モーターについて説明していきます。

単相誘導モーター

交流の単相電源100V、200Vで回転するモーターです。

誘導モーターはインダクションモーター(IM)とも呼ばれています。

注意点として、単相電源だけでは回転することができません。

運転する方法として、抵抗の大きな巻線を利用した「分相始動方法」やコンデンサを利用した「コンデンサ始動方法」があります。

特徴

・電源だけでは回転できない。
・構造がシンプルで壊れにくく安価
・パワーが大きい

使用用途

・ポンプ
・洗濯機
・掃除機
など

三相誘導モーター

三相誘導モーターは交流の三相電源で回転するモーターです。

単相誘導モーターは電源だけでは回転することができませんでしたが、三相モーターは、位相が120度ずれているため、もとから生じる位相のずれによって回転磁界が発生するので回転します。

特徴

・交流電源に直接接続して使用できる。
・ほとんどのACモーターが誘導モーターである。
・構造がシンプルで壊れにくく安価
・インバータと組合せて速度制御することが多い。
・パワーが大きい。

使用用途

・ポンプ
・クレーン
・コンベア
・生産設備
など

三相同期モーター

同期モーターは誘導モーターと同じく交流電源で回転するモーターですが、" すべり "がないモーターです。

すべりがない為、実際の回転速度と同期速度が同じになります。

すべりとは

・実際の回転速度が同期速度より遅くなる割合のこと
・誘導モーターは極数と電源周波数で決まる同期速度より若干遅い速度で回転します。

特徴

・モーターの損失が小さい。
・負荷が大きくなると脱調し、停止する。
・パワーが大きい。

使用用途

・コンプレッサ
・洗濯機
・圧延機
など

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すべりは定格負荷運転で2~3%、単相モータでは、もう少し大きな値と言われています。
電験の勉強中では「すべり」について、気になりましたが、普段の現場ではすでにモーターが据え付けられて運転していることから気になりません。

サーボ機構

サーボ機構分類先程の説明と重複しますが、位置や速度を任意に制御できるモーターです。

ステッピングモーターとサーボモーターの違いとして、ステッピングモーターは低速~中速、サーボモーターは低速~高速まで安定してトルクを発生させることができます。

ステッピングモーター

ステッピングモーターはドライバー(アンプ)からパルス信号を受けて回転するモーターです。

パルスモーターとも呼ばれています。

特徴

・小型
・アンプ(ドライバー)が必要
・応答性が高い。
・通電状態で停止位置を保持できる。
・定格を越えるトルク・スピード時に脱調する。
・フィードバックは行わない。

使用用途

・プリンター
・光学ディスクドライブ
・分析機器
・生産設備
など

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最近はバッテリーレスで原点位置を記憶したり、フィードバック確認できるステッピングモーターも発売されています。

DCサーボモーター

直流電源の電圧を変化させて制御するモーターです。

DCサーボモーターはブラシ・整流子があるため、摩耗があり、定期的なメンテナンスが必要です。

ブラシモーター(DCモーター)と構造は似ていますが、大きな違いとしてエンコーダーと呼ばれる検出器が内蔵されています。

エンコーダーとは

サーボモーターの回転角度や速度を検出するセンサ(部品)

特徴

・小型
・アンプ(ドライバー)が必要
・応答性が高い。
・ACサーボより音がうるさい。
・定期的にブラシの交換が必要

使用用途

・ロボット
・工作機械
・生産設備
など

ACサーボモーター

交流電源の周波数を変化させて制御するサーボモーターです。

昔はDCサーボが主流でしたが、現在はACサーボが主流です。

特徴

・小型
・アンプ(ドライバー)が必要
・応答性が高い。
・ステッピングモーターより価格が高い。

使用用途

・ロボット
・工作機械
・生産設備
など

まとめ:モーターの種類

今回はモーターの種類について簡単に概要をお伝えしました。

モーターには様々な種類があり、「ただ回転させたい」、「速度制御したい」、「一定のトルクが必要」等、制御したい内容によって選定しなければいけない為、各モーターのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。

まずは色々な種類があるということを覚えて頂けたら良いと思います。

シマタケ
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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シマタケ

共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。多数の国家資格を取得。施設や工場で働く方々が勉強できる、様々な悩みを解決できるサイトを目指しています。雑記記事も時々書きます。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士取得。

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