機械・設備の知識

工場やビルにある中央監視システムとは?機能や関連する業務などを紹介!

設備管理の仕事では、設備の状況をリアルタイムで監視するための中央監視システムが活躍します。

施設の裏側に存在するシステムであり、業務に関わった方でなければ目にすることがなく、どのような存在なのか興味を抱いている方もいるのではないでしょうか。

今回は中央監視システムの概要や機能、関係する業務について紹介していきます。

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中央監視システムとは?

中央監視システム構成例イメージ中央監視システムとは、商業ビルや工場、病院などの施設で、電気設備や機械設備の稼働状態を把握するため、情報をコンピューターに集約した装置です。

中央監視装置、ビル管理システム、モニタリングシステムなどと呼ばれていることもあります。

施設によっては設備の規模が大きく、すべての情報を把握するのが困難になりますが、中央監視システムがあれば、モニターによって施設の情報をすぐに把握することできます。

点検作業員が、電気設備や機械設備がある場所に出向かなくても、中央監視システムのPCで設備の状態やデータを確認することが可能です。

中央監視システムPCイメージ

中央監視システムを扱うメーカーとして、ジョンソンコントロールズ、アズビル、パナソニック、日立などの大手企業からも発売されていますし、中小企業からも発売されています。

注意点として、大手メーカーから発売されている中央監視システムは特定のメーカーによってすべての制御システムを構築するクローズシステムになっていることが多いです。

クローズシステムについて

クローズシステムの場合、メーカーが独自に開発したコントローラ(CPU)やソフトウェアが採用されており、自由度が低いです。

また、私の経験上になりますが、各機器の価格が高く、入れ替えや交換するときは別のメーカーに変更するのが困難えあり、メンテナンスや修繕は同じ施工業者に発注せざるを得ない状態でした。

シマタケ
設備のタッチパネル画面は自分達で変更できるのですが、中央監視システムの画面のアイコンやイラストを変更したい場合は自分達で変更することができず、業者に依頼して高価な金額を払っていました。
トラブル時はすぐに駆けつけてくれたり、交換部品の在庫もあり融通が利きますが、コストが割高なのがネックです。

中央監視装置の機能

中央監視システムにはさまざまな機能があり、主な機能を紹介します。

機能 内容
グラフィック機能 設備の稼動状態を、分かりやすくグラフィックで表示。
運転や警報などの状態もシンボルの色や点滅で表示します。
発停操作機能 モニタ(PC)から設備の運転・停止の操作ができます。
カレンダー・スケジュール機能 スケジュールを設定することにより、設備の運転・停止を曜日や月によって自動に運転・停止できます。
警報監視機能 設備の状態を監視し、異常を警報(ポップアップ画面等)で通知します。
計測表示機能 設備の温度/温度/圧力/湿度/流量/電力量といった計測値を表示します。
トレンド・帳票機能 計測値を保存し、グラフ化、帳票化する
異常履歴表示機能 操作履歴、設備の異常履歴表示、検索できます。
ユーザーアカウント機能 ユーザーごとに操作・設定権限を設けることができます。

私が経験した職場では、中央監視システムは建物の1室にモニターが並べられており、監視員が常駐する形でした。

ときおり管理職が座席に座り、監視員と情報共有をする光景も見受けられました。

中央監視システムに関する業務

監視員が中央監視システムに関する主な業務として、以下の内容がありますが、会社によっては異なります。

業務内容

・設備の運転/停止
・機器の稼働に関するグラフやデータ確認
・警報時のトラブル対応

設備の運転/停止

監視員は設備の中央監視システムのPCから運転/停止を行ったり、スケジュールを登録します。

グラフやデータの確認

基本的に監視員はモニターを通して、機器の稼働に関連するグラフやデータをチェックします。

ただし、施設によって監視できるグラフやデータは細かく異なります。

たとえば、大型のポンプを管理する施設では、ポンプが正常に水を送水できているかどうか、流量を確認しなければなりません。

仮に流量がいつもよりも低下していれば、ポンプに異常が発生していると気づけます。

また一方、クリーンルームなどで温湿度管理している施設では温度と湿度が決められた範囲で問題なく運転しているかグラフなどでデータを確認します。

このように、監視という業務は共通しますが、職場ごとに監視業務の詳細は違います。

シマタケ
モニタ画面で数値を確認できるのは便利ですが、実際に稼働している設備の稼働音や配管の状態など、現場へ行くことも大切です。

警報時のトラブル対応

電気設備や機械設備に異常があって警報が通知されたときは、監視員(設備担当者)が原因の解明にあたったり、関係者に情報の共有を行ったりするのが通常です。

2つほど、対応例を紹介します。

注意

対応例について
実際はその時の状況や会社のルール、個人の判断によって異なります。

例1:漏電が発生した場合の対応手順

①パソコンからアラーム音がなる。

②パソコンの画面で「電気設備画面」を開き、漏電が発生している分電盤へ行く

③分電盤のトリップしている遮断器と図面を見て、漏電が発生した現場へ

④トリップしている遮断器をOFFにし、漏電調査

⑤漏電箇所の特定⇒古い機器の絶縁不良

⑥古い機器を回路から外す。

⑦中央監視システムで復旧していることを確認する。

例2:排水槽の満水警報が発生した場合の対応手順

①パソコンからアラーム音がなる。

②パソコン画面で「排水槽画面」を開き、状態を確認して現地へ行く。

③満水の原因を調査

④排水ポンプのフロートスイッチが故障と判明

⑤フロートスイッチの交換

⑥動作確認

⑦中央監視システムで復旧していることを確認する。

その他:点検業務

現場作業員によって日常点検や定期点検が行われているときは、現場の制御盤を通してモーターの手動・自動の切り替え操作などが実行されることがあります。

このような点検作業が、適切に行われているかどうかを監視できるのも、中央監視システムのおかげです。

また、点検者が業務用の携帯を通して、作業終了後に監視員に報告をすることもあります。

このあたりのルールは、各会社、施設や仕事内容、管理職の意向などによって変わってきます。

中央監視システムの監視には夜勤がともなうことも

施設では、電気設備や機械設備がいつトラブルを起こして停止するかわかりません。

施設によって話は違ってきますが、トラブルを見逃してしまうと、事業所に致命的な損害を与えてしまうケースもありえます。

そのため、最低でも1人は中央監視システムに常駐してトラブルを確認できる体制を取っているのが基本的です。

当然、24時間にわたって監視をしなければならないため、夜勤の仕事が発生することもあります。

シマタケ
私が勤めている工場では24時間常駐はしていませんが、人が不在の夜中に設備トラブルが発生すると個人の携帯電話やスマートフォンに電話がかかってくる仕組みになっています。
電話がかかってきてから会社へ行き、トラブル対応しています。
このように自宅待機している会社もあるのではないでしょうか。

まとめ:中央監視システム

デスクトップパソコン以上、中央監視システムの概要をはじめ、関連する業務についてお伝えしました。

中央監視システムを導入することにより、設備を一元管理することができ、点検作業や運用の効率化、省エネルギーなど様々なメリットが得ることができますが、その反面パソコンやサーバー、通信機器の初期投資やリニューアル費用が高いデメリットもあります。

小さな工場や設備が少ない場合は必要ないかもしれませんが、ある程度の規模の工場やビルでは効率を考慮すると必要だと感じています。

デメリットよりもメリットの方が大きいと思います。

これから導入される方は、費用対効果を考慮して導入させることをオススメします。

シマタケ
今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。

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シマタケ

共働きの子育て会社員。工場で15年間働く電気エンジニア。多数の国家資格を取得。施設や工場で働く方々が勉強できる、様々な悩みを解決できるサイトを目指しています。雑記記事も時々書きます。心理学を勉強中でメンタルケア心理士、行動心理士取得。

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