今回の記事はマイクロスイッチについて、どんな機器か、実物を用いて紹介していきたいと思います。
目次
マイクロスイッチとは
マイクロスイッチとは物体を検出し、接点出力するスイッチのことをいいます。
基本的には物体の検出用スイッチとして使用されますが、操作用として使用される場合もあります。
日本のメーカーではオムロン、パナソニック等から販売されています。
私が働いている業界だけかもしれませんが、工場の生産設備でマイクロスイッチを使用することは多くありません。
工場にある設備で物体を検出するときは下図のようなセンサーやマイクロスイッチを堅牢なケースに入れ、防水・防塵性を高めたリミットスイッチが使用さしていることのほうが多いと思います。
そんなマイクロスイッチですが、身近な例として電化製品に使用されています。
洗濯機の蓋の開閉確認、食洗器や冷蔵庫、電子レンジの扉、掃除機のヘッド部分が地面についているか確認用、あとはパソコンのマウスです。
下図は分解したパソコンのマウスですが、橙色のクリック部分にマイクロスイッチが2つ使われています。
マイクロスイッチの種類
上図のマイクロスイッチをご覧ください。
オムロンのマイクロスイッチです。
マイクロスイッチのサイズは色々あり、設備や機器の規模によって使い分けることができます。
大きさの違い
上図のとおり、左から一般形、小形、超小形、極超小形の4つを用意してみました。
一般形と極超小形を比較しますと、極超小形はとても小さいです。
大きさ以外にも異なり箇所はあります。
アクチュエータ部分と端子台部分です。
アクチュエータ部分の違い
まずはアクチュエータ部分から紹介します。
アクチュエータとよばれる物体を検出するための部分であり、様々な種類があります。
上図はすべての種類ではありませんが、ヒンジレバー形、アールレバー形、ピン押しボタン形、ローラー形などがあります。
様々な形状がありますので、検出物の形状や動きに応じて適切なアクチュエータを選定します。
例えば、ピン押ボタン形は直線の短いストロークで動く物体の位置を検出するのに適しています。
ヒンジレバー形は物体の荷重が小さい場合や、大きなストロークが必要な場合に適しています。
端子部分の違い
端子も多くの種類があります。
ねじ端子、はんだ付け端子、コネクタで接続するためのタブ端子、プリント基板用端子、今回は準備していませんが、リード線引き出しがあります。
接点について:分解して中身を確認
マイクロスイッチのカバーを外して構造を確認してみます。
上図はマイクロスイッチのカバーを外して、内部の画像になります。
内部の構造としてアクチュエータ部、スナップ動作機構部、接点部、端子部から構成されています。
接点出力についてです。
配線は1aやa接点b接点を選択できるc接点があります。
接点構成はメーカーや型式によって異なります。
では、アクチュエータに力を加えてみます。
アクチュエータに力が加わりますと、スナップ動作機構部の「可動ばねの力」で可動接点がb接点(NC)からa接点(NO)に切り替わります。
また、アクチュエータにかかる力を弱めていくと、可動ばねの力で可動接点は、元の状態に戻ります。
接点についてよくわからないという方はこちらの記事をご覧ください。
マイクロスイッチの配線
最後にマイクロスイッチとランプを使用して配線をしてみたいと思います!
こんな使い方をすることはないかもしれませんが、接点のイメージとしてマイクロスイッチがONしたときに赤色ランプが点灯する回路を配線してみたいと思います。
電源はパワーサプライを使用した直流24Vとします。
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配線が終わりましたので、動作確認してみます!
ブレーカーをON
マイクロスイッチのアクチュエータを押し込み、接点をONさせます。
すると、マイクロスイッチの接点がONになり、赤色のランプが点灯します。
マイクロスイッチのアクチュエータ部から手を離すと、接点がOFFになり、赤色ランプは消灯します。
まとめ:マイクロスイッチ
今回の記事ではマイクロスイッチについて紹介しました。
マイクロスイッチは物体を検出し、接点を出力するスイッチで、サイズやアクチュエータ部の種類が豊富で、設備や機器の規模、、検出したい物体の形状や動きに応じて適したものを選定することが重要です。
マイクロスイッチがどんなものか、記事を通じて少しで分かっていただくことができましたら幸いです。