シマタケ(@shimatake_117)です。
あなたは回路図(展開図、シーケンス図)を見ながら配線できますか?
初めての方や初心者の方はいきなり回路を見ながら配線をすることは難しいと思います。
今回はそんな悩みを解決できる記事となっています。
私自身も最初は回路図が全然読めませんでした。
そんなときは先輩から実体配線図を書いて少しずつ理解すれば良いと言われ、配線しながら理解を深めていきました。
この実体配線図は簡単な回路であれば、初めての人でも理解しやすいのが利点です。
今回の記事では「実体配線図の書き方」「実体配線図で書いた回路」を紹介していきます。
この記事を読みえてレベルアップしましょう。
目次
実体配線図とは
部品を実物と同じような形で書き、部品同士の配線接続を線で表した実物に近い回路図です。
実際に配線する際は、実物に近い回路であるため、イメージしやすく、初めて作業する人には非常に分かりやすいです。
簡単な回路であれば何も考えずに図のとおりに配線するため、配線ミスも少なくなると思います。
ただし、複雑な回路になってくると、配線の数がたくさん交差し、見づらくなってしまいます。
また、回路の動作回路を理解するときは配線を追っていく必要があるので手間になります。
複雑な回路の場合は電気図記号を用いて回路図を書いた方が第三者も理解しやすいです。
実体配線図の書き方
人それぞれ色々な書き方があります。
また、配線の引き回し方法も複数パターンあります。
ここでは私が書いていたころの手順を「ON・OFF回路」で説明します。
ON・OFF回路はボタンを押している間だけランプが点灯する回路です。
ON・OFF回路のタイムチャートは下記になります。
step
1部品をシンプルに書く
まずは部品を書いていきます。
部品同士は離して書きましょう。
部品を本物そっくりに書く必要はありません。
時間が勿体ないので、分かる程度でシンプルな図形で良いです。
配線を接続する端子も忘れずに書きましょう。
step
2部品名と端子番号を書く
部品を書き終えたら、部品の名前と部品の端子番号を書きます。
部品への配線接続部分は、端子番号などを表示するようにします。
端子番号を間違えないように気を付けましょう。
電源の記号も書きます。
一例になりますが、電源の種類によって記号が変わります。
交流回路(単相) | L、N |
交流回路(三相) | R、S、T |
直流回路 | P、N |
step
3配線を書く
実際に配線するように部品同士を線で結びます。
電源ラインから書いていくと分かりやすいです。
線を書いていると線同士が交差するところが発生します。
交差する箇所は線を一部書かないなど、点線にするなど避けましょう。
step
4回路の確認
自分が作成した回路に間違いがないか確認します。
ここで1つ気になることが……線が全部同じ色だと見にくくないですか?
そんな時はボールペンなどで配線を色分けすると更に分かりやすくなります。
先輩や回路に詳しい人に確認をお願いするのも良いと思います。
実体配線図の紹介
「自己保持回路」「タイマー(オンディレイ)回路」「インターロック回路」を実体配線図を紹介します。
例1:ON・OFF回路(自己保持)の実体配線図
・押しボタンスイッチBS2を押すとリレーが動作し、ランプが点灯します。
・押しボタンスイッチBS2を離してもランプは点灯したままです。
・ランプを消灯したい場合は押しボタンスイッチBS1を押します。
例2:タイマー(オンディレイ)回路の実体配線図
・押しボタンスイッチBS2を押すとリレーとタイマーが動作します。
・タイマーの設定時間になるとランプは点灯します。
・ランプを消灯したい場合は押しボタンスイッチBS1を押します。
例3:インターロック回路の実体配線図
・押しボタンスイッチBS2を押すとリレーR1動作し、表示灯GLが点灯します。
この状態で押しボタンスイッチBS3を押しても何も変わりません。
・ランプを消灯したい場合は押しボタンスイッチBS1を押します。
・逆に押しボタンスイッチBS3お押すとリレーR2が動作し、表示灯RLが点灯します。
この状態で押しボタンスイッチBS2を押しても何も変わりません。
インターロック回路も基本回路の1つですが、配線が多くなってくるため、実体配線図で書くとリレー付近の配線が分かりにくくなってきます。
これ以上の回路になると書くのも見るのも大変になってきます。
まとめ:実体配線図から展開接続図へ
実体配線図は実物の配線と近いため、初めて回路を配線する人にとっては理解しやすいです。
しかし、複雑な回路になってくると配線が多くなってくるので、回路動作を理解や配線確認に手間がかかります。
最終的に自分や第三者にとって分かりやすいように展開接続図(シーケンス図)にするのが良いです。
慣れないうちは実体配線図を使用し、作業になれてきたら展開接続図(シーケンス図)を使用していきましょう。