あなたは展開接続図を作成するときの線番号を決めるのに悩んでませんか?
それとも線番号を決めずに作成していますか?
今回はそんな悩みを解決する記事となっています。
私自身、最初のころは線番号を決めるのに悩んだ経験があります。
線番号については特に規格で決まっていませんが、色々な会社や人が作成した回路を見るといくつかのパターンがあります。
悩んでいた私はその中から自分に合ったルールを見つけてから、悩むことなく線番号をつけることができています。
今回の記事では「線番号が必要な理由」「3種類の線番号の決め方」を説明していきます。
この記事を読んであなたの線番号のルールを決めましょう。
こんな方におすすめ
- 線番号がなぜ必要か知りたい方
- 線番号のつけ方を知りたい方、悩んでいる方
目次
線番号が必要な理由
一般的に配線作業を行う時は電線の両端に、展開接続図(シーケンス図)にある線番号(アルファベットや数字)を付けながら配線します。
これにより、作業の進行が分かりやすくなります。
また、配線後の保守や点検などがしやすくします。
この線番号ですが、「ある」と「ない」では作業効率が大きく変わってきます。
線番号があれば、配線を確認するときに番号を見て一目で確認することが可能ですが、ない場合は配線を手で触りながら辿って回路を確認する必要があります。
この確認時間の差は大きいです。
単純な回路なら良いですが、複雑な回路ともなってくれば大変です。
線番号の決め方(ルール)
冒頭で申し上げたとおり、線番号のつけ方には規格がないため、自由に決まることができます。
私が色々な展開接続図を見てきた中で、以下の3種類のつけ方がありました。
- 通し番号制による線番号
- 地番制による線番号(同一端子異線番号)
- 地番制による線番号(同一端子同線番号)
採用している理由は、単純に順番通りに番号を書けることでき、見やすいからです。
それぞれ説明していきます。
通し番号制による線番号
通し番号は1番使われているルールだと言えます。
色々な会社の図面を見る機会がありますが、ほとんどの図面が通し番号で線番が決まっていました。
ルールとしては部品の接点などを通るたびに線番号を変え、順番につけています。
また、電源ラインは電源を表す文字を使います。
電源ラインにも通し番号を付けても良かもしれませんが、私は今のところ見たことがありません。
電源ラインは配線が多くなるため、通し番号を付けないで電源ラインの記号を使用した方が配線しやすいです。
地番制による線番号(同一端子同一番号)
地番制は縦線と横線を引いてから縦と横に番号を書き、番地によって線番号を決めるやり方です。
縦軸と横軸の番号は機器や回路の数により桁数を決めます。
同一端子同線番号というのは、同じ端子に接続する番号は同じとします。
上図の場合ですと、線番号「011」と「021」が混在する部分を「011」としています。
このように混在する場合は先に決めた(小さい番号)を優先します。
また、今回は電源ライン(母線)をL、Nなどの電源を表す記号を使用しておりますが、線番号を使用することもあります。
地番制による線番号(同一端子異線番号)
2つ目の説明と同じように縦線と横線を引き、番号を付けます。
地番制の同一端子異線番号は文字のとおり、すべての線を地番制により決めていくルールです。
このルールで書かれた図面は参考書でしか見たことがありません。
線番号の数が多くなりますし、同じ端子に違う番号が接続されるので難しいと思います。
私自身は混乱しますので、おすすめできません。
まとめ:線番号をつけること
今回は線番号をつける時のルールを3種類ご紹介しました。
線番号を付けるのが手間だと感じることがあるかもしれませんが、保守や点検時には役に立ちます。
ぜひ、自分合ったルールを見つけて、悩まずに線番号をつけましょう。
少しでも役に立てれば幸いです。