こんな方におすすめ
- 近接センサーの配線方法について知りたい方
- 2線式と3線式の配線方法の違いを知りたい方
今回は近接センサーの配線方法についてPLCへの接続方法を紹介していきたいと思います。
近接センサーはノーマルクローズの2線式とノーマルオープンの3線式、2つの近接センサーを使用していきます。
近接センサーについて、ご存じではないか、種類や用途を知りたい方は「近接センサーとは」の記事をご覧ください。
-
近接センサーとは?種類や用途について説明!
続きを見る
Youtube版はこちらに↓なります。
使用する機器
今回は上図にある遮断器、パワーサプライ、リミットスイッチ、三菱電機製PLC(Qシリーズ)を使用していきます。
PLCは電源ユニット、CPUユニット、入力ユニット、出力ユニット、ベースユニットの組み合わせです。
PLC型式
電源ユニット Q61P
CPUユニット Q03UDECPU
入力ユニット QX40
出力ユニット QY40P
ベースユニット Q38B
3線式(NO)の配線方法
3線式(ノーマルオープン)の配線を行います。
NO(ノーマルオープン)とは
通常時OFF、物体の検知でON
配線するための図面は下図になります。
↓電源回路です。
↓制御回路、近接センサーと入力ユニットです。
step
1遮断器からパワーサプライとPLCの電源ユニットへ接続します。
まずは、遮断器とパワーサプライを接続
つぎは遮断器とPLCを接続
配線が終わりましたので、PLCの電源ユニットのカバーを閉じます。つぎは制御部分の配線になります。
PLCの入力ユニットに電源と近接センサーを配線していきます。
step
2端子17(COM端子)に24V電源の+を接続します。
step
3近接センサーの茶色の線をパワーサプライ24V電源の+(24V)側に接続します。
分かりやすいように24Vと書かれたマークチューブを取り付けています。
間違えて-側に接続しないように注意しましょう。
step
4近接センサーの青色の線をパワーサプライ24V電源の-(0V)に接続します。
step
5近接センサーの黒色の線をPLCの端子1(X0)を接続します。
配線は以上でおわりです。
step
6入力ユニットをベースユニットに差し込みます。
3線式(NO)の動作確認
動作確認してみます。
まずは電源を入れます。
では、金属を検出しますので、ドライバーを近づけてみたいと思います。
PLCにセンサーの入力がはいってきているか見えない為、照明をOFFにします。
赤枠の部分をご覧ください。
近接センサーを近づけてオンさせます。
センサーの入力がONのときは入力ユニットの該当する部分(X0)のランプが赤色に点灯します。
パソコンでの確認
つぎにパソコンでも確認してみたいと思います。
PCでGX Works2を立ち上げます。
PCとPLCを接続します。今回はCPUユニットとUSB接続します。
今回は近接センサーを入力ユニットのX1に接続しています。
センサーがONしたときにPLCの信号がONしているか、モニタしてみたいと思います。
オンライン→モニタ
デバイス/バッファ一括メモリを選択金属(+ドライバー)を近づけて近接センサーをONします。
赤枠部分をご覧ください。
センサーがON
赤枠部分の数字が0から1に変わりました。
0がOFF、1がONを表します。
ノーマルオープンの近接センサーは、通常時OFFで物体を検出すると、センサーがONします。また、今回のようにPLCと接続しますと、センサーがONすることでPLCの入力X0がONになります。
2線式(NC)の配線方法
3線式は茶色、青色、黒色があり、茶色を24V電源の+、青色を24V電源の-、黒色をPLCの入力端子に接続しましたが、2線式は茶色と青色の2本です。
また、3線式はNOでしたが、2線式はNCになります。
NC(ノーマルクローズ)とは
通常時ON、物体の検出でOFF
step
1端子17(COM端子)に24V電源の+を接続します
step
2茶色の配線をPLCの入力端子X0に接続します。
step
3青色をパワーサプライ24V電源の-(0V)に接続します。
配線が終わりましたので、入力ユニットを取り付けます。
2線式の動作確認
まずは電源を入れます。
今回用意したキーエンスの近接センサーEV-118MCはノーマルクローズタイプですので、先ほどの
3線式と動作が逆になります。
通常時ON、物体検出時にOFFになります。
いまの状態、照明がついていると、センサーがONしているか分からないので、照明をOFFにします。
ノーマルクローズ(NC)のため、最初からセンサーがONしています。
金属を近づけると、OFFになります。
離すとONになります。
まとめ
今回は近接センサー2線式と3線式の配線方法を紹介しました。
2線式は配線が1本少ないというメリットがありますが、デメリットもあります。
PLCへ接続するときは特に問題ないと思いますが、OFF時に消費電力(漏れ電流)があるため、負荷がOFFになるか、確認する必要があります。
もし、誤動作したり、チャタリングしたりする場合は負荷と並列に抵抗を接続する必要があることもあります。
また、近接センサーの出力がONのとき、2線式は3線式よりセンサーに電圧が残りますので(残留電圧)、負荷へかかる電圧が若干低下します。
リレーなどの負荷を使用するときは、正しく動作してくれるか注意する必要があります。